明光義塾の退会|締切も休塾制度も公式に無い

この記事は2026年9月6日に各社の公式ページを確認して作成しました。手順や金額は変更されることがあるため、お手続きの前に公式ページで最新の内容をご確認ください。
文=仁藤 律(解約ナビ 運営者

明光義塾をやめたいと思って公式サイトを開くと、たいてい手が止まります。入会の導線はフリーダイヤルまで用意されているのに、「退会」「解約」というページが1枚も見つからないからです。今回、公式サイトのsitemap.xmlに載っている2,609件のURLに加えて、sitemapに載っていない教室個別ページ1,624件とお知らせ171本まで取得して確認しましたが、退会の申し出をいつまでにすればいいのかを書いたページはありませんでした。

結論から言うと・・・明光義塾の退会は「本部に連絡して止める」手続きではなく、通っている教室に直接申し出る手続きです。しかも全1,664教室のうち、本部である株式会社明光ネットワークジャパン自身が運営しているのは262教室だけ。残りは子会社5社とフランチャイズ加盟企業が運営しています。締切も、月の途中でやめたときの精算も、公式サイトではなく入会時に受け取った書面と教室の運用で決まります。

解約方法
  1. 在籍している教室に直接申し出る。公式サイトのフリーダイヤル0120-334-117は「入会に関するお問い合わせ」窓口として案内されている番号です
  2. 「◯月分でやめたい場合はいつまでに伝えるか」という申し出の締切は、公式サイトに記載がありません〔未確認〕。入会時に受け取った書面を先に探してください
  3. 入会して間もないなら、公式が「申込日を含めて8日以内であれば解除できる」と明記しています
  4. 月の途中で退会した場合の日割り・返金、および在籍したまま休む「休塾制度」も、公式サイトには記載がありません〔未確認〕
  5. 欠席した授業の振替は原則として同じ月の中。やめる月に休むと取り戻しにくい設計です
ヤクちゃん

教室長に「今月でやめます」と言えば、それで終わりですよね?

カイくん

そこが読みにくいところです。明光義塾の公式サイトには、いつまでに申し出ればどの月から止まるのかという記載がありません。締切は入会時の書面と各教室の運用で決まります。まず書面を探し、そのうえで教室に「◯月分でやめたい。締切は何日ですか」と日付で聞くのが確実です。

この記事は、明光義塾をやめたい方、月謝がいつまで発生するのかを知りたい方、そしてこれから入会を検討していて先にやめ方を確認しておきたい方に向けて、明光義塾および運営会社の公式情報と、消費者庁の公表資料だけを根拠にまとめています。

目次

明光義塾の退会は「通っている教室」への申し出から始まる

まず全体像です。以下は、明光義塾の公式サイトと運営会社の公式資料で確認できた内容だけを並べたものです。記載を確認できなかった項目は、推測で埋めずに〔未確認〕としています。

項目公式で確認できた内容
退会の申し出先在籍している教室。公式サイトに本部の退会窓口の記載はない
申し出の締切〔未確認〕公式サイトに記載なし
手続きの方法(書面/口頭)〔未確認〕
クーリング・オフ「申込日を含めて8日以内であれば、入会申し込みによる契約を解除できます」(公式Q&A)
休塾(在籍のまま休む)制度〔未確認〕公式サイトで「休塾」は教室の休校日を指す語として使われている
月の途中で退会した場合の日割り・返金〔未確認〕記載なし。※月の途中で「入会」した場合を日割りにすると書いた教室ページは存在する
欠席の振替教室が定めた期日までに連絡し、特別な事情があると認められたとき。原則として同じ月の空席のある時間に限る
授業料月額(週1回=月4回)。学年と都道府県で異なる。税込7,150円〜
授業料以外の費用諸経費・教材費が別途。全国共通額の掲示はないが、金額を書いている教室では諸経費が月額3,190〜3,850円(税込)
入会金金額を書いている11教室はいずれも11,000円。授業料ページには金額なし(「入会金無料」キャンペーンの案内のみ)
期別講習の申込後キャンセル〔未確認〕
教室の運営者全1,664教室のうち本部直営は262教室。残りは子会社5社(219教室)とフランチャイズ加盟企業(1,183教室)※2026年8月期第2四半期(2026年2月末まで)の決算説明会資料

表を見て気づくのは、「やめるときの条件」がほぼ全部〔未確認〕になっていることです。授業料シミュレーターまで用意され、入会金や諸経費の額を自分から書いている教室すらあるのに、やめ方だけが公開情報から抜けています。これは明光義塾が隠しているという話ではありません。教室で書面を交わして契約する形式なので、条件が書面側に置かれているのは自然です。事実として言えるのは、入るときの条件はウェブでかなり調べられるのに、やめるときの条件は事前に確認できないということです。

🔑 発見

公式サイトと運営会社のIR資料を突き合わせると、明光義塾に特有の事実が5つ出てきました。どれも、退会の段取りに直接効いてきます。

① 公式サイトに「やめ方」のページが1枚もない

探索の範囲を先に書いておきます。meikogijuku.jpのrobots.txtにはsitemapの指定がなく、/sitemap.xmlの1系統だけが存在し、そこに2,609件のURLが載っていました。内訳は、教室の都道府県・市区町村の一覧ページが2,495件、それ以外が114件です。教室そのもののページ(◯◯教室のページ)はsitemapに載っていませんので、市区町村の一覧ページからURLを取り出し、1,624件の教室ページを全件取得しました。さらに、一覧以外の114ページ、お知らせ171本、sitemapに載っていないページ(/coaching/ /test/ /lp/saboro/ /contact/entry /taiken/entry)も取得しています。加えて /tokushoho/ /tokutei/ /law/ /kiyaku/ /terms/ /agreement/ /rule/ /taikai/ /kaiyaku/ /member/ /contract/ など28パスをURL総当たりで叩きましたが、すべて404でした。

その結果はこうです。「解約」という語は、この範囲のどのページにも1回も出てきませんでした。「退会」は3つの教室ページに出てきますが、中身は教室の表彰名(「休退会率」表彰)と、他塾からの乗り換えキャンペーンの条件(「明光義塾以外の塾を退会されてから1カ月以内の方も対象です」)だけで、退会の手続きや締切を説明したものは1つもありません。会員規約・受講規約にあたるページもありません。「クーリングオフ」は、授業料ページのQ&Aに1件と、ある教室のキャンペーン注記(特典の対象外条件として)に出てくるだけです。

ただし、関連する語がまったく無いわけではありません。正確には次の2つがあります。ここを混同しないでください。

  • 「特定商取引法に基づく表示」は1か所だけ存在します。ただし塾の契約についてではなく、2020年12月に実施した共通テスト直前オンラインテストの教材の通信販売についての表示です。販売業者名・住所・返品交換・送料などが書かれており、キャンセルについては「お申し込み後のキャンセルはお受けできません。」とあります。代表者名も現社長ではなく当時の社長のまま残っています (明光義塾公式・お知らせ(2020年12月30日・1月10日 全国一斉オンラインテスト)・2026年9月6日確認)。通っている塾の契約に、この表示は適用されません
  • 「日割り」は教室ページに出てきますが、授業料の日割りに触れているものはすべて入会のときの話です(残りは家庭学習の宿題を日割りにするという指導の話です)。「月途中からの入会も可能です。授業料は日割となります」「月の途中からでも授業を開始できます。授業料は日割りで計算いたします」といった案内が、1,624教室のうち4教室のページにありました (明光義塾公式・北長野駅前教室ほか3教室・2026年9月6日確認)。入るときの日割りは書いてあるのに、やめるときの日割りはどの教室にも書かれていません

つまり、やめる条件は入会時に交わす書面の中にあります。まず書面を探すのが最初の一手になります。

② 本部が運営している教室は、全体の約16%しかない

ここが明光義塾でいちばん誤解されやすいところです。運営会社の決算説明会資料には、教室数がこう書かれています。

■教室数:481教室(前年同期比 6教室減)/・当社直営:262教室(前年同期比 -3教室)/・当社子会社5社:219教室(前年同期比 -3教室)

■教室数:1,183教室(前年同期比 32教室減)

前者が「明光義塾直営事業」、後者が「明光義塾FC事業」の数字です (株式会社明光ネットワークジャパン・2026年8月期第2四半期決算説明会資料・2026年9月6日確認)。合計すると1,664教室で、本部そのものが運営しているのは262教室、割合にして約16%です。残る1,402教室(約84%)は、子会社5社かフランチャイズ加盟企業が運営しています。この決算説明会資料は2026年8月期の第2四半期(2026年2月末まで)を扱ったものです。なお同社の会社概要ページは「明光義塾:1,660教室(2025年8月末)」と記載しており、こちらは前期末の数字です。教室数を見るときは基準日を確認してください

しかもこの「子会社5社」は、会社概要のグループ会社欄にこう書かれています。

株式会社MAXISエデュケーション(明光義塾のフランチャイズ運営)/株式会社ケイライン(明光義塾のフランチャイズ運営)/株式会社TOMONI(明光義塾のフランチャイズ運営)/株式会社One link(明光義塾のフランチャイズ運営)/株式会社クース・コーポレーション(明光義塾のフランチャイズ運営)

(株式会社明光ネットワークジャパン・会社概要・所在地・2026年9月6日確認)

直営と加盟教室が別物であることは、公式のお知らせでもはっきり書き分けられています。新規開校を知らせる記事は「●直営4教室」「●フランチャイズ7教室」という見出しで教室名を並べていました (明光義塾公式・2022年2月 新規開校のお知らせ・2026年9月6日確認)。

ところが、個々の教室ページには運営会社の記載がありません。1,624件の教室ページを調べましたが、フッターの「運営会社について」(明光ネットワークジャパンへのリンク)以外に、その教室を運営している会社名を書いたページは1枚もありませんでした。つまり自分の契約の相手がどの会社なのかは、ウェブでは分からないということです。契約書面の事業者名欄を見るか、教室に直接聞くしかありません。ここを確かめておくと、「本部に電話したのに教室に回された」という往復を避けられます。

③ 公式は「申込日から8日」、法律は「書面を受け取った日から8日」

明光義塾の公式Q&Aは、クーリング・オフについてこう書いています。

入会申し込みいただいた場合でも、クーリングオフ制度により、申込日を含めて8日以内であれば、入会申し込みによる契約を解除できます。入塾前に無料体験などでお子さまに合った講師での授業が提供できるよう努めておりますが、どうしても実際に通い始めてから向き不向きが分かるケースもございますので、ご入会後、期間内であれば初回授業を受けてからも判断いただけます。

(明光義塾公式・授業料(料金)について・2026年9月6日確認)

この記載には、プランや契約金額による限定が付いていません。入会後に初回授業を受けてからでも判断してよいとまで書いてあるのは、読者にとって使いやすい部分です。

一方で、起算日の書き方が法律と違います。特定商取引法のクーリング・オフは、契約書面を受領した日から起算して8日です。そして消費者庁の逐条解説は、書面に不備がある場合についてこう述べています。

役務提供事業者等がこれらの書面を交付しなかった場合はもとより、クーリング・オフができる旨が記載されていない等、書面に重要な事項が記載されていない場合、クーリング・オフをすることができなくなるまでの8日間の起算日が到来せず、クーリング・オフできる時間が継続することになる

(消費者庁・特定商取引に関する法律等の解説(逐条解説)・2026年9月6日確認)

そして特定商取引法には、この場面で効く条文がもう1つあります。第48条第8項です。

前各項の規定に反する特約で特定継続的役務提供受領者等に不利なものは、無効とする。

(e-Gov法令・特定商取引に関する法律 第48条・2026年9月6日確認)

つまり、契約が特定継続的役務提供にあたる場合、申込日が書面を受け取った日より前なら、「申込日から8日」という数え方は法律より読者に不利な取り決めであり、その部分は無効になります。8日をどこから数えるかは、公式サイトの書き方ではなく、契約書面を受け取った日で決まります。「申込日から8日過ぎたからもう無理」と自分で締めてしまわないでください。書面をそもそも受け取っていない、あるいは書面にクーリング・オフの記載がない場合は、8日の起算日自体がまだ来ていない可能性があります。いずれの場合も、後述の消費者ホットライン188に相談する価値があります。

逆に言えば、公式が「初回授業を受けてからも判断いただけます」と書いている部分は、法律より読者に有利な説明です。こちらは無効にはなりません。

④ 「休塾」は制度名ではなく、教室の休校日のことだった

「明光義塾 休塾」で情報を探すと、公式サイト内に「休塾」という語は確かに出てきます。ただし中身はこうです。

9月の休塾日 毎週日曜日(9/6・13・20・27)、月末第5週目(9/29・30)は休塾日となります。

(明光義塾公式・武蔵砂川教室・2026年9月6日確認)

教室ページの「教室からのお知らせ」欄や受付時間欄に出てくる休校日・定休日の告知です。1,624件の教室ページを調べたところ、「休塾」という語が出てくるものはすべてこの意味で、在籍を残したまま一定期間授業を止める意味での「休塾制度」の説明は、公式サイト上に見つかりませんでした〔未確認〕。受験や部活で数か月だけ空けたい場合に、いったん退会するのか在籍のまま止められるのかは、教室に確認するしかありません。

ただし、やめる・戻るという概念が社内には存在することは、教室ページの端々から読み取れます。「復会」という語は1,624教室のうち40教室のページに出てきて、「復会者限定 2回授業無料!! ※初回復会時のみ。」のようにキャンペーンの区分として使われています (明光義塾公式・三好教室・2026年9月6日確認)。教室の表彰制度にも「休会・退会率」という区分があり、ある教室は「2024年度 『休退会率』表彰 全国1位!」と紹介しています (明光義塾公式・丹波山南町教室町田南教室・2026年9月6日確認)。退会も復会も社内の指標として管理されているのに、その手続きと締切だけが公開情報から抜けている——これが今回いちばんはっきりした事実です。

⑤ 振替の条件は、料金ページとQ&Aで書き方が違う

やめる直前は、体調や受験でどうしても欠席が増えます。その未消化のコマがどうなるかは、実質的な返金の話です。公式には2つの書き方があります。

振替制度はございますのでご安心ください。振替方法の詳細は近くの教室へお気軽にご相談ください。

教室で定めた期日までに連絡があった欠席について、特別な事情があると認められたときは、授業を他の日へ変更することができます。ただし原則として同じ月の空席のある時間に限りますので、教室長へお気軽にご相談ください。

前者が授業料ページと冬期講習ページ、後者がよくあるご質問の「その他」ページです (明光義塾公式・よくあるご質問(その他)・2026年9月6日確認)。矛盾しているわけではなく、後者が条件を詳しく書いているという関係です。ただし読者にとっては差が大きい。後者には①教室が定めた期日までの連絡 ②特別な事情の認定 ③原則として同じ月の空席という3つの条件が入っています。

ここから実務的に言えるのは、やめる月に休むと、その分はほぼ戻ってこないということです。退会を決めたら、最終月の授業を先に消化してから申し出るほうが金銭的には合理的です。なお「教室で定めた期日」が何日なのかも公式サイトには書かれていません〔未確認〕。退会の締切と一緒に確認しておくのが早道です。

💰 結局いくらかかるのか

授業料は「月額」。学年と都道府県で変わる

明光義塾は公式に授業料シミュレーターを出していて、週の授業回数と学年と都道府県を選ぶと金額が出ます。表示は「◯年生の授業料 週1回(月4回)」という単位で、金額のうしろに「(税込)」と付きます。つまり月額・税込です。同じ金額は各教室のページにも「高3生 週1回 月額 20,900円(税込)」という形で掲示されていて、シミュレーターの数字と一致していました (明光義塾公式・原尾島教室・2026年9月6日確認)。全国の基準額は次のとおりでした。

学年週1回(月4回)90分週2回週3回
小学1〜4年生12,100円22,000円30,800円
小学5年生13,200円24,200円34,100円
小学6年生14,300円26,400円37,400円
中学1・2年生15,400円28,600円39,600円
中学3年生17,600円30,800円42,900円
高校1年生18,700円33,440円47,960円
高校2年生19,800円35,640円51,260円
高校3年生20,900円37,840円54,560円

いずれも税込・月額です。小学生には45分授業(週1回7,150円・税込)もありますが、「小学生(45分)授業は一部実施していない教室があります」と注記されています。この表は「全国の基準額」であって、公式のシミュレーターは12の都府県に別建ての金額を持っています。中身は2つのまとまりに分かれます。東京都・神奈川県・大阪府は中学1・2年生の週1回が16,500円、中学3年生が18,700円。山口県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県の9県は9県とも同じ金額で、中学1・2年生の週1回が17,600円、中学3年生の週1回が22,000円、高校3年生が23,100円と、全国基準より高く設定されていました(同じ9県では小学生の週1回が学年を問わず14,300円になり、小学5・6年生の45分授業は選べません)。自分の都道府県を選ばずに全国基準の数字で計算すると、1か月分の授業料を実際より低く見積もることになります (明光義塾公式・授業料シミュレーション・2026年9月6日確認)。

この「月額」という単位が、後述する法律上の位置づけにそのまま効いてきます。

授業料以外に諸経費と教材費。金額は公式に出ていない

授業料以外に諸経費、教材費などを別途いただいております。詳しくは教室へお問い合わせください。

授業料ページのよくあるご質問の回答です (明光義塾公式・授業料(料金)について・2026年9月6日確認)。シミュレーターにも「※授業料以外に諸経費、教材費などを別途いただきます。詳細は、学習プランとともにカウンセリング時に丁寧にご案内いたします。」という注記が付いています。全国共通の金額は出ていません。

ただし、金額を自分から書いている教室が実在します。1,624件の教室ページを調べたところ、14教室が諸経費の月額を明記しており、その額は3,190円〜3,850円(すべて税込)でした。書き方はたとえばこうです。

※ 諸経費として3,410円(税込)を毎月の月謝とともにご納入頂きます。※ 教材費や検定費は別途,実費をお支払いいただきます。

(明光義塾公式・福山大門教室・2026年9月6日確認)

諸経費は毎月かかる固定費です。週1回・月額7,150円(税込)の45分授業に諸経費3,850円が乗れば、実際の月々の負担は11,000円になります。授業料シミュレーターの数字だけで判断すると、月々の実額を数千円低く見積もることになります。教材費の金額まで書いている教室はさらに少なく、「通年教材(5科目)10,000円~15,000円」「教材費は全学年1冊あたり1,000円~2,000円程です」など教室ごとにばらばらでした。自分の教室の諸経費と教材費が年間いくらか、退会時に未使用分が戻るのかは、通う教室に必ず確認してください〔未確認〕。

入会金は11,000円。ただし書いているのは一部の教室だけ

公式の授業料ページには、教室ごとのキャンペーンの例として「入会金無料 期間中にご入会いただくと入会金が無料になります。」という案内があります。無料になるキャンペーンがあるということは、通常は入会金が存在するということです。同ページには「※各キャンペーン適用には条件がございます。」「※一部、キャンペーンを実施していない教室もございます。」という注記も付いています。

金額は授業料ページには書かれていませんが、教室ページには出ています。1,624件を調べたところ、11教室が入会金の額を明記していて、愛知・千葉・神奈川・埼玉・東京・岡山・和歌山と地域が離れていても、いずれも11,000円で一致していました

■ 入会金無料キャンペーン ■ 期間中のご入会で、入会金(11,000円)が無料になります

(明光義塾公式・津高中央教室・2026年9月6日確認。ほかに「入会金無料!(通常11,000円)」港東通宝教室など計11教室)

税込・税抜の別を書いている教室はありませんでした〔未確認〕。また、これが全国一律なのか教室が個別に定めた額なのかも公式には書かれていません。ただ、離れた地域の教室が同じ11,000円を挙げている以上、入会金の目安として11,000円を見込んでおくのは妥当です。カウンセリングで提示された額がこれと違うなら、その場で理由を聞いてください。

入会金の扱いは、退会のときにこそ問題になります。法律上の位置づけは次の章で扱いますが、「入会金は一切返金しません」という特約は、条件しだいで無効になります

やめるときに請求できる金額には、法律上の天井がある

契約が特定商取引法の「特定継続的役務提供」にあたる場合、中途解約時に事業者が請求できる金額には上限が決まっています。ここで学習塾と家庭教師では金額が違う点に注意してください。

類型授業が始まる前に解約授業が始まった後に解約
学習塾(教室に通う)1万1000円まで提供済み授業料 +「2万円 or 1か月分の授業料相当額のいずれか低い額」まで
家庭教師(自宅・オンライン等)2万円まで提供済み授業料 +「5万円 or 1か月分の授業料相当額のいずれか低い額」まで

逐条解説の書き方だと、こうなります。

ⅳ 家庭教師:1か月分の授業料相当額又は5万円のいずれか低い額/ⅴ 学習塾:1か月分の授業料相当額又は2万円のいずれか低い額

大事なのは、学習塾の基準が「契約残額の20%」ではなく「1か月分の授業料」だという点です。個別指導でコマ単位の契約をしていても、また年間分をまとめて払っていても、開始後に違約金として上乗せできるのは最大でも1か月分の授業料、しかも2万円が天井です。全国基準額の地域で中学3年生が週1回通っていた場合、1か月分の授業料は17,600円ですから、2万円と比べて低いほうの17,600円が上乗せ分の上限になります。つまり請求できるのは「すでに受けた授業の分 + 17,600円」までです。前述の9県のように1か月分が22,000円の地域なら、今度は2万円のほうが低いので上乗せ分の上限は2万円になります。どちらにしても、比べて低いほうが天井です残りの期間の授業料を全部請求するのは、この規定の範囲を超えます。

そして、これは上限であって請求権ではありません。逐条解説は明示しています。

本項第1号又は第2号の政令で定める額はあくまでも上限であり、個別ケースにおいて生じている損害又は費用の額がこれを下回っている場合にまで当該上限額を請求できることを容認するものではない。

入会金についても、消費者庁のQ&Aが学習塾を名指しで書いています。

エステティック、学習塾等の入会金、入学金については、基本的にはこの精算ルールに従って返還すべき性格のものであり、上記のいずれにも含まれない「入学金(入会金)は返還しない」等の特約は無効になります。

(消費者庁・特定継続的役務提供Q&A・2026年9月6日確認)

ここで前の章の数字を思い出してください。教室ページに出ていた入会金は11,000円、そして学習塾で授業が始まる前に解約したときの上限も1万1000円です。両者が同額なのは偶然かもしれませんし、そうでないかもしれません(明光義塾はこの点について何も説明していません〔未確認〕)。確かなのは、契約が特定継続的役務提供にあたるなら、授業が1回も始まっていない段階で請求できるのは合計1万1000円までだ、ということです。入会金に加えて諸経費や教材費まで請求され、合計がこれを超えているなら、超えた部分は根拠を尋ねる価値があります。

⚖️ 法律上の位置づけ

ここまで「特定継続的役務提供にあたる場合」と条件を付けてきました。理由は、明光義塾のような月謝制の学習塾は、あたる場合とあたらない場合の両方があり得るからです。ここが記事のいちばん大事な部分なので、順番に整理します。

まず「学習塾」の定義に入るか

特定継続的役務提供の対象は7類型で、学習塾はそのひとつです。政令の定義はこうなっています。

五 入学試験に備えるため又は学校教育の補習のための学校教育法第一条に規定する学校(幼稚園及び大学を除く。)の児童、生徒又は学生を対象とした学力の教授(役務提供事業者の事業所その他の役務提供事業者が当該役務提供のために用意する場所において提供されるものに限る。)

(e-Gov法令・特定商取引に関する法律施行令 別表第四・2026年9月6日確認)

明光義塾は小学1年生から高校3年生までを対象にした、教室に通う個別指導です。対象者と場所の両方で、この定義に素直に入ります。なお消費者庁のQ&Aは、個別指導の形態についてもはっきり書いています。

個別指導塾の形態は家庭教師に似ていますが、教室に生徒が通って習う学習塾の形態を取っていれば、法律上の学習塾に当たります。

オンライン個別指導を受けているなら、金額の基準が変わる

明光義塾には「対話型オンライン個別指導」があり、公式サイトはこう説明しています。

ご自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンを使って、オンライン上で個別指導を行います。対面授業と変わらない対話型のオンライン授業で、授業時間は対面授業と同じ90分間です。

(明光義塾公式・対話型オンライン個別指導・2026年9月6日確認)

ここで効いてくるのが、消費者庁の線引きです。学習塾と家庭教師を分ける軸は「場所」の1つだけです。

学習塾と家庭教師の違いは、役務提供事業者が用意した場所で役務を提供するかしないのかということで区別します。その役務提供事業者が用意した場所で役務の提供を行えば学習塾になりますし、役務提供事業者が用意した場所以外の場所で役務を提供する場合には家庭教師というように区別されます。

役務の提供の形態を問わず、ファックスやテレビ電話によって提供されるいわゆる通信教育についても、入学試験や学校教育の補習のための学力の教授にあたれば「家庭教師」に該当します。

誤解しやすいので先に打ち消しておくと、オンラインだから対象外、ということはありません。消費者庁は「役務の内容がファックスや電話、インターネット、郵便等を用いて行われる場合も広く含まれます」と明記しています。変わるのは対象かどうかではなく、学習塾の枠か家庭教師の枠か、つまり上限額のほうです。開始前なら1万1000円と2万円、開始後の上乗せ分の天井なら2万円と5万円で違ってきます。

自分がどちらなのかは、次の1問で仮に切り分けられます。授業を受けている場所は、教室ですか、自宅ですか。 教室に通っているなら学習塾の枠、自宅でオンライン受講しているなら家庭教師の枠を見ることになります。ただし通塾とオンラインを併用している場合や、契約書面上どう定めているかで結論が動くので、断定はできません。金額でもめているなら、この場で自己判断せず消費者ホットライン188に事実を並べて相談してください。

月謝制は「原則として対象外」。ただし例外がある

特定継続的役務提供にあたるには、期間が2か月を超えること、そして金額が5万円を超えることが必要です。ここで月謝制の塾はどうなるのか。消費者庁のQ&Aには、まさに学習塾専用の設問があります。

Q27 月謝制の学習塾にこの章の規制は適用されるのでしょうか。/A27 1ヶ月単位で契約が更新される月謝制で学習塾の役務が提供されている場合、「政令で定める期間」を満たさないため、本章の規制を原則として受けませんが、例えば、役務の提供に必要である等として教材を販売しており、契約の実態として、役務の提供を受ける者が政令で定める期間を越えて契約に拘束されると判断される場合は、本章の規制を受ける場合があります。

逐条解説も、小規模学習塾を例に同じ枠組みを示しています。

なお、小規模学習塾に多く見られるような契約形態としてあらかじめ期間を定めて契約するのではなく、月謝払いで役務提供し、解約も自由にできるというような場合は、月ごとに契約が更新されていると考えられ、基本的には役務提供期間は政令で定める期間(学習塾においては2か月)を超えていないと評価されるが、契約の実態によっては該当する場合もある。例えば、契約の実態が役務の提供を誘引とした教材販売の場合などは、支払形態が月払いであっても、実質的に拘束される役務提供期間が2か月を超える期間にわたると評価される場合がある。

ここから、読者が自分で当てはめられる2分岐が出てきます。

  • 1か月単位で更新される純粋な月謝制で、いつでもやめられる契約なら、期間の要件を満たさないので原則として特定継続的役務提供にあたりません。この場合、法律上のクーリング・オフや中途解約の規定は使えません(ただし後述の消費者契約法は常に使えます)
  • 教材を買っている、「◯か月は続けること」が条件になっている、まとめ払いをしているなど、実態として2か月を超えて拘束されていると判断される場合は、対象になる場合があります。消費者庁自身が留保している部分です

この2つ目の分岐は、明光義塾では机上の話ではありません。公式が「授業料以外に諸経費、教材費などを別途いただいております」と明記しているからです。Q&A27が挙げる例外は、まさに「教材を販売している」ケースを指しています。だからといって自動的に対象になるわけではなく、拘束されているかどうかは契約の実態で判断されます。どちらに転ぶかは、あなたの契約書面に何が書いてあるか次第です。「月謝制だから法律は関係ない」と決めつけないでください。

なお金額の要件については、逐条解説が「入学金、入会金、施設利用料等も含めた役務の対価のほか、役務の提供に際し購入しなければならない商品がある場合には当該商品の対価も含めた額」で判断すると述べています。入会金・授業料・諸経費・教材費を名目を問わず合算して見る、ということです。

対象にあたる場合に使える権利

  • クーリング・オフ(法第48条):契約書面を受け取った日を含めて8日間。書面または電磁的記録(メール・専用フォーム・FAX等)で行い、発信した時点で効力が生じます。不利な特約は無効です
  • 書面をもらっていない/クーリング・オフの記載がない場合:8日間の起算日が到来していない可能性があります
  • 中途解約権(法第49条):8日を過ぎた後も、契約期間中ならいつでも、理由を問わず将来に向かって解約できます
  • 教材も一緒に解約できる:学習塾の関連商品には「書籍(教材を含む)」が指定されています。本体を中途解約すれば教材の契約も併せて解約できます。使ってしまった教材でもクーリング・オフできなくなることはありません(学習塾に消耗品の指定はないため)。ただし教材だけを単独で解約することはできません
  • 契約期間が満了した後は中途解約できません。関連商品だけを後から解約することもできません

対象にあたらない場合でも、使える法律がある

純粋な月謝制で特定商取引法の対象外だったとしても、消費者契約法は常に効きます。同法第9条第1号は、解約に伴う損害賠償や違約金のうち「平均的な損害の額」を超える部分を無効としています。また同条第2項は、消費者から求められた場合、事業者に算定根拠の概要を説明する努力義務を課しています。

つまり、「あと3か月分の授業料を払ってもらいます」と言われた場合は、特定商取引法にあたらなくてもここで争えるということです。まずは「その金額の根拠を教えてください」と聞いてください。

迷ったら188へ

次のどれかに当てはまるなら、自分で結論を出さずに相談してください。

  • 入会金や年間の教材費が返らないと言われた
  • 残りの期間分の授業料をまとめて請求された
  • 「◯か月は辞められない」と言われた
  • 契約書面・概要書面を受け取っていない、またはクーリング・オフの記載がない
  • オンライン受講の解約で、学習塾の基準と家庭教師の基準のどちらが適用されるか分からない

困ったときは、一人で悩まずに、「消費者ホットライン」188にご相談ください。

(消費者庁・特定継続的役務提供・2026年9月6日確認)

📗 これから契約する人へ

明光義塾はカウンセリングで学習プランと授業料を個別に提示する方式です。公式サイトに「やめる条件」が載っていない以上、その場で聞いておかないと後から調べられません。カウンセリングで確認しておきたいのは次の5点です。

  1. この教室の運営会社はどこですか。契約書面の事業者名は誰になりますか(本部・子会社・加盟企業のどれか)
  2. 退会したい月の何日までに伝えればいいですか。口頭でいいのか、書面が必要ですか
  3. 諸経費は月いくらですか、教材費は年間でいくらですか。途中でやめた場合に未使用分は戻りますか
  4. 入会金は11,000円ですか(税込ですか)。今キャンペーンが適用されるなら、その条件は何ですか
  5. 夏期・冬期講習を申し込んだ後にキャンセルできますか。できる場合、いつまでですか

そして、受け取った書面は捨てないでください。この記事で書いたことのほとんど(クーリング・オフの起算日、解約時の精算方法、締切)は、書面がある前提で成り立ちます。書面が手元にあるかどうかで、交渉できる範囲が変わります。

よくある質問

本部のフリーダイヤルに電話すれば退会できますか?

公式サイトに掲載されている0120-334-117は、各ページで「入会に関するお問い合わせはこちら」と案内されている番号です(受付時間 10:00〜21:00、土日祝を含む)。退会窓口としての案内は公式サイトにありません〔未確認〕。契約の相手は多くの場合その教室を運営する会社なので、まずは在籍している教室に連絡するのが順当です。教室ごとの電話番号と受付時間は、各教室のページに掲載されています(受付時間は教室によって異なります)。

月の途中でやめたら、その月の授業料は日割りで戻りますか?

公式サイトには、退会するときの日割りや未消化コマの返金についての記載がありません〔未確認〕。ややこしいのは、入会するときの日割りなら書いてある教室があることです。「月途中からの入会も可能です。授業料は日割となります」という案内が、1,624教室のうち4教室のページに載っています。ただしこれは入るときの話で、やめるときにも同じ扱いになるとは書かれていません。授業料は「週1回(月4回)」という月額単位で設定されているので、月単位での精算になっている可能性が高いですが、公式に確認できていない以上ここで断定はできません。契約書面の精算に関する条項を確認してください。もし契約が特定継続的役務提供にあたるなら、提供済みの授業料に上乗せして請求できるのは「2万円か1か月分の授業料の低いほう」までが上限です。

夏期講習を申し込んだ後にキャンセルできますか?

期別講習について公式が書いているのは、「期別講習の授業料(料金)は、通常の授業料(料金)と同じです」「期別講習のみの受講も可能です」という点までで、申込後のキャンセルや返金についての記載は見つかりませんでした〔未確認〕。講習は日程と座席を押さえる形なので、申し込む前に「いつまでなら取り消せるか」を教室に確認しておくのが安全です。なお講習だけを単発で受ける契約は、期間が2か月を超えない限り特定継続的役務提供の期間の要件を満たさない可能性が高い点にも注意してください。

出典一覧

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