ECC外語学院の解約|8日以内なら全額返還

この記事は2026年9月6日に各社の公式ページを確認して作成しました。手順や金額は変更されることがあるため、お手続きの前に公式ページで最新の内容をご確認ください。
文=仁藤 律(解約ナビ 運営者

ECC外語学院を途中でやめたいとき、いちばん気になるのは「前払いした授業料は戻るのか」「教材費はどうなるのか」「教育クレジット(分割払い)の残りはどうなるのか」の3点だと思います。ECCのコースは年間40回といったまとまった単位で申し込む形が中心なので、途中でやめるとお金の動きが大きくなりがちです。この記事は、ECCの公式サイトと消費者庁の情報だけを読んで、確認できたことと確認できなかったことを分けて整理したものです。

結論から言うと・・・ECC外語学院の多くのコースは、期間と金額の条件から特定商取引法の「特定継続的役務提供(語学教室)」にあたる契約です。だから契約書面を受け取ってから8日間はクーリング・オフで全額返してもらえ、8日を過ぎても契約期間中ならいつでも中途解約できます。窓口は在籍しているスクールの事務局です。

解約方法

①8日以内/在籍校の事務局あてに、書面または電子メール等で「クーリング・オフします」と通知する。ECCは「各学校事務局に提出された日、または、その書面・電磁的記録(電子メール等)が発送された日を契約解除日といたします」としているので、出した日が基準です(相手に届いた日ではありません)。控えは必ず残してください。

②8日を過ぎた場合/在籍校の事務局に中途解約を申し出る。ECCは中途解約の精算方法を公式サイトに公開していないため、精算内訳を書面でもらうことが最大の防御になります。

③分割払いを使っている場合/教育クレジットの残りをどうするかを、スクールへの申し出とあわせて必ず確認する。納得できない請求を受けたら消費者ホットライン188へ。

ヤクちゃん

年間40回のコースで申し込んだのに、まだ5回しか受けていません。残りの授業料は返ってきますか?

カイくん

契約期間の途中なら、理由を問わずいつでも中途解約できます。まだ受けていない分の授業料は返金の対象で、差し引ける額にも法律の上限があります。ただしECCは精算のルールを公式サイトに載せていないので、金額の根拠は必ず書面で出してもらってください。

この記事は、ECC外語学院に在籍中でやめたい人、申し込んだばかりで迷っている人、そして教育クレジットの分割払いを組んでいる人に向けて書いています。

目次

ECC外語学院の解約は「8日以内のクーリング・オフ」と「中途解約」の2段構え

まず全体像を表にします。金額や条件の出どころは、すべてこの記事末尾の出典一覧にあります。

項目公式で確認できた内容
運営会社株式会社ECC(本社:〒530-0044 大阪市北区東天満1-10-20 ECC本社ビル/創業1962年6月・設立1975年1月)
解約の窓口契約したスクールの事務局。ECCの規約文は「契約を締結した乙の各学校事務局」と書いています
契約の形コース単位。「年間(40回)受講」などの年間申込みが料金表示の前提。月謝制かどうかは「受講されるコースによって異なります」
入学金15,000円(税込)。キャンペーンで免除される場合あり
授業料の例初級~中級英会話コース グループ 月額目安26,400円(税込)/マンツーマン 1回あたり30,250円(税込)
教材費「ほとんどのコースで教材費は必要」。金額は公式サイトに記載なし〔未確認〕
支払い方法現金、銀行振込、クレジットカード、教育クレジット(分割)
クーリング・オフ8日以内。書面または電磁的記録(電子メール等)。事務局に提出した日または発送した日が契約解除日。納付済み費用は全額返還、教材等も全額返還
中途解約「はい、中途解約や返金制度がございます」。ただし精算方法・違約金額の公式な記載は見つからず〔未確認〕
休学制度あり(転校制度も)。「※一部対象外のコースもございます」。条件・費用は公式サイトに記載なし〔未確認〕
「通い放題」プラン「ECC外語学院に通い放題のプランはございません」。回数・期間で申し込む契約です
特定商取引法に基づく表記フッター・サイトマップからは確認できず〔未確認〕。契約は各スクールで結ぶ形なので、法律が求めているのはウェブ表記ではなく概要書面・契約書面の交付です

ECCの案内は全体に「詳しくはお近くのスクールへ」で終わっているものが多く、お金の精算に関する具体的な数字はウェブでは分かりません。そのぶん、法律が用意している安全網を知っておく価値が大きい、という構図です。

🔑 公式ページを読み込んで見つかったこと

ECCの規約文は「契約日から8日」。法律は「契約書面を受け取った日から8日」

ECCが2022年の法改正にあわせて公表した規約変更の告知(2022年6月1日以降の内容)には、こう書かれています。

・コース受講の契約を締結した日から8日(締結日を含む)以内に、甲が書面・電磁的記録(電子メール等)で契約解除を申し出たときは、無条件で契約の解除ができます。

起点は「契約を締結した日」です。一方、特定商取引法のクーリング・オフは、契約書面を受け取った日を含めて8日間と定められています。申込みと同時に契約書面を受け取っていれば両者は一致しますが、書面が後日渡された場合、法律上の期限のほうが後ろにずれます。そして特商法第48条第8項により、法律より消費者に不利な特約は無効です。「契約日から8日を過ぎているので受け付けられない」と言われても、契約書面を受け取った日から数えて8日以内なら、その部分は無効で、クーリング・オフは成立します。数えるべきなのは契約書面を受け取った日からの8日間です。(ECC外語学院「クーリング・オフの通知について」・2026年9月6日確認)

同じ告知には、不実告知や威迫困惑があった場合には「クーリング・オフができる旨の書類」を受け取った日から8日以内に改めてクーリング・オフできる、という法律どおりの記載もあります。ECCの規約が全体として法律を無視しているわけではなく、数え方の起点だけが法律の書きぶりと違う、という指摘です。

もうひとつ、読者にとって実用的な事実があります。この規約全文が載っている告知ページは、いま公開されている状態(アクセス可能で本文も読めます)ですが、インフォメーション一覧やサイトマップからのリンクがなく、サイト内をたどって行き着くことができません。インフォメーション一覧のHTMLにはこのページへのバナーが残っていますが、コメントアウトされていて画面には出ません。契約前後に読み返したい人は、URL(https://www.ecc.jp/lpi/info/20220601.html )を直接ブックマークしておくか、印刷して手元に残しておくことをおすすめします。

教材も一緒に返せて、送料はECC持ち(クーリング・オフの場合)

・コース受講に伴い購入した関連商品(教材等)も同様に返却できます。購入に要した費用は全額返還いたします。(教材等を送付する場合は、乙がその費用を負担いたします。)

「乙」はECC側です。つまり教材を送り返す送料もECC負担と明記されています。同じ告知では「乙は損害賠償や違約金(いわゆる解約手数料)、受講レッスン費用、システム管理費、諸経費等を請求いたしません」「すでに受講したレッスン等があってもその費用を請求いたしません」とも書かれており、8日以内であれば1回レッスンを受けたあとでも費用は請求されない、という整理になっています。(ECC外語学院「クーリング・オフの通知について」・2026年9月6日確認)

途中でやめると、教育訓練給付金(最大10万円)が受け取れなくなる

これは見落としやすい、けれど金額の大きい話です。ECCの一般教育訓練給付制度のページには、受給までの流れとしてこう書かれています。

修了認定基準(出席率80%以上・修了試験)が必要です。

同じページは支給額を「入学金+授業料の20%が戻ってきます!(最大10万円)」と説明し、制度そのものについても「厚生労働大臣の指定するコースを受講し、修了後に申請をすると」支給されるものだとしています。つまり支給の前提は修了です。中途解約すればコースを修了できないので、この最大10万円はまるごと受け取れなくなります。中途解約で戻ってくる授業料と、あきらめることになる給付金は、必ずセットで計算してください。(ECC外語学院「一般教育訓練給付制度」・2026年9月6日確認)

なお、自分のコースが給付対象かどうか、受給資格があるかどうかは、ECCのページも「あくまで目安となりますので、必ずお近くのハローワークにて支給要件をご確認ください。」としています。解約とセットで損得を計算するときは、この確認を先に済ませてください。

TOEICコースは、途中解約すると「スコアアップ保証制度」も失う

TOEIC L&R TEST集中コースには「スコアアップ保証制度」があります。同レベルの2ターム(1ターム=160分×10回)を連続で同時に申し込み、受講後のスコアが「開始前スコアよりプラス100点を超えなかった場合」に、同レベルの1タームを無料で受け直せる、という制度です。その注意書きに「※TOEIC®L&R TEST集中コースを途中解約された場合は、スコアアップ保証制度の対象外となりますのでご注意ください。」とあります。保証目当てで2ターム申し込んだ人は、解約の判断材料に加えてください。

ただし、この保証は受講期間(2ターム)の全レッスンで無遅刻・無欠席・無早退、かつ全レッスンの単語・小テストの正答率90%以上(平均ではありません)という条件を全部満たした人だけが使えます。しかも「※無料受講期間を授業料に換算してのご返金はできません。」とあり、現金には変わりません。1回でも休んだ時点で保証は使えなくなるので、「保証があるから続けなければ損」と思い込む前に、自分がその条件を満たせているかを確認してください。(ECC外語学院「TOEIC® L&R TEST集中コース」・2026年9月6日確認)

💰 結局いくらかかるのか

そもそも払っている額(公式に確認できる範囲)

ECCは各コースページで授業料の目安を出しています。いずれのページにも「※ 入学金(15,000円/税込)及び教材費・諸経費(アプリ利用費を含む)が別途必要です。」(TOEIC集中コースは「教材費・諸経費が別途必要です。」)という但し書きが付いています。つまり表に出ている金額だけでは総額になりません。

コース形式授業料(税込)
初級~中級英会話グループ月額目安 26,400円
初級~中級英会話マンツーマン1回あたり 30,250円
中級~上級英会話(週1回80分)グループ月額目安 23,760円
中級~上級英会話(週1回80分)マンツーマン1回あたり 24,200円
大人の学びなおし(週1回/80分)グループ/マンツーマン月額目安 23,760円/1回 24,200円
ENJOY ENGLISH1回40分・年間40回/年間80回月額目安 13,200円/23,760円
TOEIC L&R TEST集中(160分×全10回)グループ158,400円
TOEIC L&R TEST集中マンツーマン10回 242,000円/20回 435,600円

月額表示のコースには「※ 年間お申込みをいただいた場合の月/回あたりの授業料目安となります。」「※中級~上級英会話コース・大人の学びなおしは年間(40回)受講の場合の月額目安です。」という注記があります。月額表示でも、契約の中身は年間まとめての申込みという前提です。ここが解約の話に直結します。

教材費・諸経費の金額は、どのコースページにも書かれていません〔未確認〕。ECCのよくあるご質問も「はい、ほとんどのコースで教材費は必要です。受講されるコースにより教材費は異なります。」とあるだけです。TOEICコースにはさらに「※TOEIC®L&R IPテストの受験料として、4,730円(税込)が別途必要です。」という費用が乗ります。

8日以内にやめる場合:0円(全額返還)

ECCの告知どおりです。「甲が納付した費用(入学金、授業料、システム管理費、諸経費等)の全額を、乙は甲に速やかに返還いたします」。教材費も返還、送料もECC負担、違約金なし、受講済みレッスン分の請求もなし。これは特定商取引法のクーリング・オフの効果と同じ内容です。

8日を過ぎてやめる場合:ECCは金額を公開していない

ECCのよくあるご質問には「はい、中途解約や返金制度がございます。詳しくはお近くのスクールへお問い合わせください。」とあるだけで、精算式も違約金の額も公表されていません〔未確認〕。つまり、いくら返ってくるかはウェブでは分かりません。(ECC外語学院「よくあるご質問」・2026年9月6日確認)

ただし、この契約が特定継続的役務提供にあたる場合、事業者が差し引ける額には法律の上限があります。語学教室の場合は次のとおりです。

解約のタイミング事業者が請求できる額の上限
役務提供開始前(1回も受けていない)15,000円
役務提供開始後提供済み役務の対価相当額+(50,000円 または 契約残額の20% のいずれか低い額)

「契約残額」とは、対価の総額から提供された役務の対価に相当する額を差し引いた額のことです。ここで大事なのは、これがあくまで上限であって、事業者に「上限額まで請求してよい」という権利を与えたものではないという点です。消費者庁の逐条解説は「あくまで上限を規定したものであり、本項に定める額まで請求できる権利を役務提供事業者に与えたものと解してはならない。」と明記しています。「法律で決まっているので5万円いただきます」といった説明が当然に正しいわけではない、ということです。(消費者庁「特定商取引に関する法律・解説」・2026年9月6日確認)

入学金についても注意点があります。「入学金(入会金)は返還しない」といった特約は無効です。また、入会諸手続やレベルチェックといった初期費用を中途解約時に請求するには、契約書面の「精算に関する事項」に具体的な内容と請求する旨があらかじめ書かれている必要があります。ちなみにコピー費・光熱費・冷暖房費は月々の諸経費であって初期費用ではない、という整理も示されています。(消費者庁「特定継続的役務提供 Q&A」・2026年9月6日確認)

教育クレジット(分割払い)の残りはどうなるか

ECCのよくあるご質問は、支払い方法について「現金、銀行振込、クレジットカード、教育クレジット(分割)でのお支払いが可能です。」としており、各コースページにも「※ 教育クレジットご利用時の場合、手数料が別途必要です。詳しくは直接スクールにお問い合わせください。」と書かれています。分割払いの制度があること自体は公式に確認できます。

一方で、解約したときに残っている分割払いをどう扱うのか、どの信販会社を使っているのかは、公式サイトのどこにも書かれていません〔未確認〕。分割払いを使っている場合、支払先はスクールではなく信販会社になっているのが通常です。そのため、

  • スクールへの解約の申し出とは別に、信販会社への連絡が必要かどうか
  • 解約後、毎月の引き落としがいつ止まるのか
  • すでに払った分の返金は、ECCからか信販会社からか
  • 手数料(分割払い手数料)の扱い

この4点を解約の申し出と同時にスクールへ質問し、回答を書面かメールで残してください。口頭の説明だけで進めると、あとから「聞いていた話と違う」となったときに証拠が残りません。納得できない請求が来たら、消費者ホットライン188に相談してください。

やめる前に:休学・転校・振替という選択肢

ECCには解約以外の逃げ道も用意されています。サポートシステムのページには「転勤・転居などの環境変化にも対応できる転校制度や、病気や出張で長時間通学ができない場合でも安心の休学制度があります。」とあります。ただし同じ場所に「※一部対象外のコースもございます。」という注記があり、休学の条件・期間の上限・費用はいずれも公式サイトには書かれていません〔未確認〕。

単発で通えない回があるだけなら、振替制度もあります。「自校・他校問わず、定員に空きがある場合、前後2週間のレッスンは「ECC My BOX」で振替が可能です。」(こちらも一部対象外コースあり)。忙しくて通えないだけの人は、解約より先にこの2つを確認したほうが金銭的に有利になる可能性があります。(ECC外語学院「安心&充実のサポートシステム」・2026年9月6日確認)

⚖️ 法律上の位置づけ

語学教室は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」の7類型のひとつです。消費者庁の説明はこうです。

長期・継続的な役務の提供と、これに対する高額の対価を約する取引のこと。現在、エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室の7つの役務が対象とされています。

語学教室が対象になる条件は「役務提供期間が2月を超える」かつ「契約金の総額が5万円を超える」の2つです。総額には入学金・受講料・教材費・関連商品の販売などが名目を問わず含まれ、消費税込みで数えます。ECCの初級~中級英会話コースは月額目安26,400円が「年間お申込みをいただいた場合」の目安なので、入学金15,000円と合わせた総額は5万円をはるかに超えます。TOEIC集中コースのグループも1タームで158,400円です。金額要件はほぼ確実に満たすと考えてよいでしょう。(消費者庁「特定継続的役務提供」・2026年9月6日確認)

期間要件のほうは、申し込んだプランによって変わります。年間40回のコースなら2月を超えるのは明らかです。3カ月の短期集中型であるビジネス英語コーチングコースも2月を超えます。一方、TOEIC集中コースの1ターム(160分×10回)のように、公式サイトに受講ペースの記載がないものは、期間が2月を超えるかどうかを契約書面で確認する必要があります。

ここで押さえておきたいのは、ECCには「毎月払っていて、払うのをやめれば終わり」という形の契約がない点です。よくあるご質問は「ECC外語学院に通い放題のプランはございません。」とはっきり書いています。回数と期間を決めて申し込む契約なので、やめるときは「支払いを止める」ではなく「解約を申し出る」手続きが必要になります。この点も、月額制のオンライン英会話とは事情が違うところです。(ECC外語学院「よくあるご質問」・2026年9月6日確認)

オンラインで受けても、それだけで対象外にはならない

ECCは通学とオンラインの併用ができ、よくあるご質問にも「はい、通学レッスンとオンラインレッスンは併行して学習いただけます。」とあります。ここで誤解されやすいのですが、消費者庁は「※役務の内容がファックスや電話、インターネット、郵便等を用いて行われる場合も広く含まれます。」としています。オンラインだから特定継続的役務にあたらない、というのは事実と逆です。(消費者庁「特定継続的役務提供 Q&A」・2026年9月6日確認)

本当の分かれ目は、期間の定めがあるかどうか、継続を自分で自由に選べるかどうかです。あらかじめ期間を定めず月謝払いで、解約も自由という契約形態なら、月ごとに契約が更新されていると考えられ、基本的には期間要件を超えないと評価されます。ただし消費者庁の逐条解説自身が「契約の実態によっては該当する場合もある。」と留保を置いています。ECCは「月謝制ですか?」という質問に「受講されるコースによって異なります。」と答えているので、自分の契約がどちらなのかは契約書面で確かめてください。

クーリング・オフは8日間、出した時点で効力が生じる

クーリング・オフの期間は、契約書面を受け取った日を含めて8日間です。方法は書面または電磁的記録(電子メール、事業者サイトの専用フォーム、FAX、USBなど)。そして発信主義、つまり「通知を発した時に、その効力を生ずる」とされています。相手に届いた日ではなく、出した日が基準です。ECCの規約文も「発送された日を契約解除日といたします」と同じ立て付けになっています。

そして最も強い論点がこれです。消費者庁の逐条解説は次のように述べています。

役務提供事業者等がこれらの書面を交付しなかった場合はもとより、クーリング・オフができる旨が記載されていない等、書面に重要な事項が記載されていない場合、クーリング・オフをすることができなくなるまでの8日間の起算日が到来せず、クーリング・オフできる時間が継続することになる…

つまり契約書面をもらっていない、あるいは書面にクーリング・オフの記載がないなら、8日のカウントはまだ始まっていないことになります。契約前に概要書面、契約後に遅滞なく契約書面という2回の交付義務があり、書面の体裁も赤枠の中に赤字・8ポイント以上と決められています。ECCのサイトに「特定商取引法に基づく表記」のページが見当たらないことをここで気にする必要はありません。この契約で法律が事業者に義務づけているのは、ウェブ上の表記ではなくこの2通の書面の交付です。手元にその2通があるかどうかが、あなたの権利を左右します。「もう1か月経ったから無理だ」とあきらめる前に、書面を確認してください。(消費者庁「特定商取引に関する法律・解説」・2026年9月6日確認)

8日を過ぎても、契約期間中ならいつでもやめられる

特定商取引法第49条は、8日を経過した後は「将来に向かつてその特定継続的役務提供契約の解除を行うことができる。」と定めています。消費者庁のQ&Aはさらに具体的です。

クーリング・オフ期間経過後も、その契約期間中であれば、いつでも、理由の如何を問わず中途解約することができます。関連商品を購入している場合もあわせて中途解約できます。

理由を説明する義務はありません。「引っ越すので」「仕事が忙しくて」と説明する必要すらないということです。ただし契約期間が満了した後は中途解約できません。年間コースの残りが少ないなら、急ぐ意味があります。(消費者庁「特定継続的役務提供 Q&A」・2026年9月6日確認)

教材は「関連商品」として本体と一緒に解約できる

語学教室の関連商品として政令で挙げられているのは、書籍(教材を含む)、CD・DVD・CD-ROM等、ファクシミリ装置およびテレビ電話装置です。ECCの教材は書籍やCD・DVDの形が中心と考えられ、本体契約を解約すれば関連商品も併せて解約できます(関連商品だけを単独でクーリング・オフすることはできません)。

ここで境目になるのは、契約書面に「購入する必要のある商品」として書かれているかどうかです。書かれていない任意購入品は「推奨品」であって対象外になります。ECCの各コースページは「教材費・諸経費(アプリ利用費を含む)が別途必要です」と、必要な費用として案内していますが、実際の契約書面でどう記載されているかは書面を見ないと分かりません〔未確認〕。なお、語学教室の関連商品には消耗品の指定がないため、すでに使った教材でもクーリング・オフの対象になります

特商法に該当しなくても、消費者契約法が残る

仮に自分の契約が期間要件を満たさなかったとしても、消費者契約法第9条第1号により、解約に伴う損害賠償・違約金のうち「平均的な損害の額」を超える部分は無効です。さらに同条第2項は、消費者から求められたら算定根拠の概要を説明する努力義務を事業者に課しています。高額な違約金や残期間分の一括請求を受けたら、まず算定根拠の説明を求めてください。

また、路上で声をかけられて店舗に同行させられた場合(キャッチセールス)や、販売目的を明示しない呼び出し・「あなたは特別に選ばれました」といった誘い方で呼び出された場合(アポイントメントセールス)は、営業所で契約していても訪問販売に該当することがあります。心当たりがある人は、その事実も含めて相談してください。

困ったときは、一人で悩まずに、「消費者ホットライン」188にご相談ください。とくに、契約書面や概要書面を受け取っていない、契約書面にクーリング・オフの記載がない、教育クレジットの残債について納得できない請求を受けた、という場合は迷わず相談する場面です。

📗 これから契約する人へ

やめるときに揉めないための準備は、契約する日にほぼ終わります。ECCのカウンセリングの場で、次を確認して記録を残してください。

  • 契約書面をその場で受け取ったか。 受け取っていないなら、いつ渡されるのかを確認する。8日の起算日に直結します
  • 書面に「クーリング・オフができる旨」が赤枠・赤字で書かれているか。 書かれていなければ起算日は到来しません
  • 「精算に関する事項」に何が書いてあるか。 中途解約時に入学金などの初期費用を請求されるかどうかは、ここに事前に書かれているかで決まります
  • 契約期間と回数。 「月額26,400円」という説明でも、実体は年間40回の契約かもしれません
  • 教材費の内訳と、それが「購入する必要のある商品」として書面に記載されているか。 記載があれば本体と一緒に解約できます
  • 教育クレジットを使う場合、信販会社名と、解約時の残債の扱い。 公式サイトには書かれていないので、その場で聞くしかありません
  • 入学金免除キャンペーンの条件。 「入学金全額免除実施中!10/31まで」といった案内には期限があります。継続期間などの条件が付いていないかを確認してください

給付制度を使うつもりなら、修了認定基準(出席率80%以上・修了試験)を自分の生活で満たせるかどうかも、契約前に冷静に見積もっておきたいところです。ここが崩れると、最大10万円が手に入りません。

よくある質問

電話だけで解約できますか?

ECCは解約手続きの具体的な方法を公式サイトに掲載していないため、電話だけで完結するかは分かりません〔未確認〕。ただしクーリング・オフについては、ECC自身が「書面・電磁的記録(電子メール等)」と明記しており、法律上も書面または電磁的記録が要件です。中途解約についても、あとから「言った・言わない」にならないよう、申し出は必ず記録に残る形(メール等)で行い、控えを保存することを強くおすすめします。スクールの受付時間は校舎ごとに異なり、たとえばECC銀座校は平日10:30~21:30、土日10:30~18:30、祝日は休みです。

解約すると違約金はいくら取られますか?

ECCは中途解約時の違約金額を公表していません〔未確認〕。8日以内のクーリング・オフであれば、ECC自身が「乙は損害賠償や違約金(いわゆる解約手数料)、受講レッスン費用、システム管理費、諸経費等を請求いたしません。」としているので0円です。8日を過ぎた中途解約では、この契約が特定継続的役務提供にあたる場合、開始前なら15,000円、開始後なら提供済み役務の対価相当額に加えて50,000円または契約残額の20%のいずれか低い額が上限になります。あくまで上限であり、その額を必ず請求できるという意味ではありません。提示された金額の内訳を書面で求めてください。

1回もレッスンを受けていないのに、入学金は返してもらえませんか?

8日以内であれば、ECCは入学金を含めた納付済み費用の全額を返還すると明記しています。8日を過ぎた場合でも、「入学金(入会金)は返還しない」といった特約は無効です。そのうえで、入会諸手続やレベルチェックといった初期費用を中途解約時に請求するには、契約書面の「精算に関する事項」にその内容と請求する旨があらかじめ書かれている必要があります。契約書面を開いて、その記載があるかを確認するところから始めてください。記載がないのに請求された場合は、188に相談する場面です。

出典一覧

  • ECC外語学院「特定商取引法の一部改正により、消費者からの「クーリング・オフ」の通知について」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「よくあるご質問」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「初級~中級英会話コース」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「中級~上級英会話コース」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「大人の学びなおし」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「ENJOY ENGLISH」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「TOEIC® L&R TEST集中コース」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「ビジネス英語コーチングコース」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「安心&充実のサポートシステム」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「一般教育訓練給付制度」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「受講生の方/ECC My BOX」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • ECC外語学院「ECC銀座校」(ECC外語学院・2026年9月6日確認)
  • 株式会社ECC「会社概要」(株式会社ECC・2026年9月6日確認)
  • 消費者庁「特定継続的役務提供」(消費者庁 特定商取引法ガイド・2026年9月6日確認)
  • 消費者庁「特定継続的役務提供 Q&A」(消費者庁 特定商取引法ガイド・2026年9月6日確認)
  • 消費者庁「特定商取引に関する法律・解説(逐条解説)」(消費者庁・2026年9月6日確認)
  • 消費者庁「訪問販売」(消費者庁 特定商取引法ガイド・2026年9月6日確認)
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